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ヘルシーニュース

熱中症

9月ですね。夏ももうすぐ終わりとはいえ、まだまだ残暑が厳しい季節です。
夏の暑さで消耗してしまった身体は、油断していると熱中症になる恐れがあります。
今回は、残暑による熱中症対策についてお届けします。

熱中症とは

暑い

熱中症は、熱波により主に乳幼児や高齢者におこる事、暑熱環境下の労働でおこる事、スポーツ活動中におこる事などが多いようです。
熱中症は、夏の暑いときに体温の調節機能が破たんするなどして、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れて発症します。死に至ることもありますが、適切な予防や熱中症になってしまった時のケアを知っておくといいですね。

なぜ熱中症がおきる?

私たちの身体は暑さにより体温が上がり過ぎてしまった場合、自律神経の働きで毛細血管を広げ、皮膚に多くの血液を流れ込ませることで体外へと熱を放出します。また汗も体温を下げるシステムの一つです。
汗が蒸発するときに身体の表面から熱を奪い、体温を下げています。
これにより、私たち人間は体温を一定に保っています。
しかし、暑さによって体温調節機能が乱れたり、体内の水分量・塩分量のバランスが崩れ、血液中の水分を奪い、汗が出なくなったりすると臓器に流れる血流量に影響を与えます。
また、湿度が高いと、汗が蒸発せず皮膚の表面にたまり、熱がこもったままになることがあります。
この様な状況が組み合わさる事により、熱中症の症状が引き起こされています。

熱中症の2大要因

熱中症を引き起こす要因には、「環境」によるものと「身体」によるものがあります。

特に注意する時期としては、しばらく涼しい日が続いた後、急激に暑くなった日などが挙げられます。
また注意が必要な場所としては、運動場、公園、海やプールなど、強い日差しが当たる屋外や、駐車場に止めた車の中、体育館、高気密住宅、浴室やトイレ、寝室など風通しの悪い室内などが挙げられます。

熱中症の段階には

熱中症には、軽い症状から命にかかわる重症なものまで、段階的にいくつかの症状がみられます。

Ⅰ度(軽症度)
めまい、失神、筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗
Ⅱ度(中等度)
頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感
Ⅲ度(重症度)
意識障害、痙攣、手足の運動障害、高体温

重症度合いにより3タイプに分類されています。
対応策として、Ⅰ度の症状がある場合、すぐに涼しい場所に移動させ身体を冷やし、水分を十分取ってください。
状態を見守りながら、改善しない場合は病院へ行きましょう。
Ⅱ度及びⅢ度の症状がある場合、すぐに病院へ行きましょう。

熱中症を防ぐには

水分補給
こまめに水分を補給する
夏場は少し動くだけで1日2~3ℓの汗をかきます。
喉の渇きを感じる前にこまめに水分補給をすることが大切です。
水分だけでなく塩分などの電解質も失われていると考えられますので、水に塩分などの電解質や糖がバランスよく配合された経口補水液などを利用しましょう。
ただ、飲み物と言ってもビールなどのアルコールは禁物です。
アルコールには利尿作用があるため、尿量を増やし水分を体外に放出し、逆効果となってしまいます。
暑さを避けること
急に暑くなる日の外出は、日陰を選んで歩いたり、帽子や日傘を使いましょう。室内でも温度28度、湿度70%を超えたらエアコンを使いましょう。
服装にも工夫を
衣服をゆるめてリラックスし、吸湿性のある素材の服を着ましょう。身体を冷やす場合は、首筋、脇の下、脚の付け根を冷やすと効果的です。
体調に注意する
夏バテで朝食抜きや寝不足などの場合は、注意が必要です。特に高齢者の方は、体温の調節機能が衰え、熱中症になりやすいので体調管理には十分注意しましょう。

以上、熱中症の原因や予防策をお届けしました。
暑いと思ったら、すぐに水分を補給したり、涼しい場所に移動したりすることが大切です。
熱中症は最悪の場合、死に至る恐ろしい病気です。
暑さもピークは過ぎましたが、夏の疲れが蓄積され体力が落ちたこの時期も十分に注意が必要です。
「自分は暑さに強いから大丈夫」と油断をせず、きちんと予防を行い、厳しい残暑を乗り切りましょう!